釘調整のミスを見抜いて勝ち続けた台
こんばんは。
ゴルゴ103でございます。
今日はフィーバービューティフル IIのエピソード編。
まずはこの台が出た時のパチンコの状況と、世の中の状況を簡単に説明。
この台の出た1994年の前年、1993年に
「ダービー物語事件」てのがおきます。
パチンコ業界だけでなく、ユーザーもみなが震撼した事件でした。
後々に説明いたしますが。
現金機パチンコからCR機パチンコに移行させたい警察と。
CR機パチンコの導入に積極的じゃないメーカー側と。
いかに警察がパチンコ業界を牛耳っていて、汚い手を使ってでっち上げた事件か。
それによって、現金機パチンコ台の全てが、保留玉連チャン機、爆裂権利物、爆連アレパチなどが規制の対象になりました。
そうしてこの台は羽をもがれて、ノーマル現金機パチンコとして、世に送り出されます。
パチンコの世界は確実に、現金機パチンコからCR機パチンコに移り変わって行っている。
そんな変換期で過渡期に出た台なのです。
当時の世の中の世相と、パチンコ屋の状況を振り返りますと。
バブル景気が完全に崩壊したのが、
1993年の10月と言われてますから。
この台が出たのはその5ヶ月後。
更に、ちょうど、パチンコ屋がパーラーへと、アミューズメント化されて行く、初期の頃でして。
それに伴う、パチンコ屋店員の若返り。
明らかに店員の世代交代、20代の店員が増えて行った時期でして。
更には、大資本チェーン店の進出、
店舗の大型化、などが始まった時期でもありました。
これを踏まえてもらって。
ときは1994年の3月。
私はこの台の新装開店初日に並んでおりました。
保留玉連チャン機ではないことを事前に知っておりましたけれど。
大手メーカーの三共が、パワフルの後継機として出すと。
ノーマル機とはいえ、大当たり確率は上限いっぱいの1/200。
期待して並んでたのです。
導入は1列12台かな?
何とか、真ん中の1台を取りまして。
そうして打ち始める前に、私の新台の儀式として、正面からマジマジと眺めましたら。
私、必ずやるんですよ。
釘の位置や配列や釘の調整を良く見る為にね。
そして台を眺めた瞬間に、超強烈な違和感が走りました。
特に、盤面を正面から見て、右側に。
「あれ?いつもと釘が違うぞ?」
左側は普通に叩かれています。
でも、右側は今までに見た事も無いような状態。
「あれ?これって?ほとんど触ってないのでは?」
打つ前に気づきました、私。
左側の釘の調整を見るに、30回は回らない状態。
良くて25回くらいの調整でしょうか。
私、考える間も無く、イキナリ右打ちしました。
右に一番強い状態から、少し弱めたくらい。
もう、回る回る。ぶん回りですね。
1000円で40回以上、50回行く時もある。
もうこの時点で「勝ったな!」と思いました。
ここで当時のパチンコの仕様を説明。
パチンコ台って、出荷された時点では、出玉率130%に作られているんです。
それをホールに設置した時に。
ホールの状況に合わせて、釘を調整して、出玉率を調整するんですね。
もう完全に店のミスです。
完全に手落ちの状態。
誰も気づきません。
私1人だけが気づている状況。
隣のおばさんに失笑されながら、
「何この子?下手クソ?初心者?」
みたいに。
「あんたね!パチンコはここ狙うのよ!ここを!」とか言われながらも。
「僕、初めてで良くわかんなくて」とごまかして、ずっと右打ち。
あまりに回り過ぎるので、もう常に手を止めてるような感じ。
保留4まで点けたら保留を全て消化して、それから打ち始めても時間効率が落ちないくらい回る。
その日は大当たりも確率以上にひけて。投資は周りの半分。
もう、すごい勝たせてもらいました。
しかもその日から1カ月みっちりと、
勝たせてもらいました。
今更ながら、何故、こんな事が起こったのか、考えてみますと。
まず1つ目は、もうこの時期には、いわゆる「釘師」と言われる方がいなくなっていた、てのがあると思います。
2つ目は、もしそうであるなら、釘の調整は、ベテランである店長、あるいはチーフがやると思うのですが。
ちょうどこの時期、店舗の大型化による、台数の増加と、それによる人員の不足。
若返りによる、経験不足。
経験不足の人間が、上に上がる。
それらが重なったのでしょうね。
明らかに、店長の経験不足でしょう。
この台、当時としては液晶画面が大きいとはいえ。
オーソドックスな釘配列でしたので。
いわゆる典型的な「正村ゲージ」ですね。
旧要件時代から羽根モノで養ってきた「釘を見る目」が役に立った案件ですね。
田山語録で言えば「縦の比較」になります。
新装後1週間で左側の釘は締められてしまいました。
回転数で言えば、1000円で17、18回くらい。
すぐに客が飛びました。
そりゃそうですよね。
まだまだ保留玉連チャン機が打てましたのでね。
CRデジパチも出始めてますし。
でも、右側の調整はそのままだったんですね。
打ってる人は常に2人くらい。
私、右打ちしますから。
どれを打っても同じなんで。
関係ありませんのでね、左側の釘調整は。
周りと店に見つからないように。
誰の隣にも座らない。
店員がいる時は打たないで、保留玉を消化。
そうやって、回転数を常に40回以上保ちながら。
1カ月、勝ち続けました。
ちょうど1カ月経った時。
右側の釘調整を全台されて、終わりました。
誰にも気づかれてないはずなんですが。誰にも言ってないし。
ただ単に、釘を調整する人間がその時に、やっと気づいたのでしょうね。
この日を最後にフィーバービューティフルを打つのはやめました。
だって、4円貸し2.5円交換、いくら
1/200でも。
1000円で17回転では、美味しくないんですもの。
長々と失礼致しました。
今日はこの辺りで。
ありがとうございました。
ではまた、次回。