ゴルゴおじさんの独り言

50歳の方が昔を懐かしむためのブログ

たまには和歌の日を

こんばんは。

ゴルゴ103でございます。

今日は和歌の日。


夏の和歌をご紹介。

和歌でも読んで、涼しくなりましょう。



蓮葉の

濁りに染まぬ

心もて

何かは露を

玉とあざむく


⚪︎作者

僧正遍昭(そうじょうへんじょう)

平安時代前期の僧・歌人。

俗名は良岑宗貞

(よしみねのむねさだ)。

大納言・良岑安世の八男。

官位は従五位上・左近衛少将。

花山僧正とも号す。

六歌仙及び三十六歌仙の一人。


⚪︎現代語訳

蓮の葉は、泥水に生えても濁りに染まらない心を持っているのに、どうして葉に置く露を宝玉とあざむくのか。



夏と秋と

行きかふ空の

通ひ路は

かたへ涼しき

風や吹くらむ


⚪︎作者

凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)

平安時代前期の歌人・官人。

姓は宿禰。

一説では淡路権掾・凡河内諶利の子。官位は六位・和泉大掾。

三十六歌仙の一人。


⚪︎現代語訳

夏と秋とがすれ違う空の通い路は、片側は涼しい秋風が吹いているのだろうか。



天の川

浅瀬しら波

たどりつつ

渡りはてねば

明けぞしにける


⚪︎作者

紀友則(きのとものり)

平安時代前期の官人・歌人。

宮内権少輔・紀有友(有朋)の子。

官位は六位・大内記。

三十六歌仙の一人。


⚪︎現代語訳

天の川の浅瀬を知らないので、白波をたどりながら渡りきらないでいると、夜が明けてしまったなぁ。



塵をだに

据ゑじとぞ思ふ

咲きしより

妹と我が寝る

とこなつの花


⚪︎作者

凡河内躬恒


⚪︎現代語訳

咲き始めてから塵一つさえ付けて置くまいと思っている、とにかく妻と私とが共寝をする床という名の常夏の花なのだから。



夏の夜は 

まだ宵ながら 

明けぬるを 

雲のいづこに 

月宿るらむ


⚪︎作者

清原深養父(きよはらのふかやぶ)

平安時代中期の歌人・貴族。

豊前介・清原房則の子。

官位は従五位下・内蔵大允。

中古三十六歌仙の一人。

清少納言の曾祖父。

琴の名手。

紀貫之と友人。


⚪︎現代語訳

夏の夜は、まだ夜が始まったばかりだと思っているうちに、明るくなってきてしまった。今頃どの雲を宿にして眠っているのだろう、あの美しいお月様は。



風そよぐ 

ならの小川の 

夕暮れは 

みそぎぞ夏の 

しるしなりける


⚪︎作者

藤原家隆(ふじわらのいえたか)

鎌倉時代初期の公卿、歌人。

有職読みで「かりゅう」とも呼ばれる。

初名は顕隆。法名は仏性。

壬生二位と号する。

中納言・藤原兼輔の末裔で、権中納言・藤原光隆(猫間中納言)の次男。

官位は従二位・宮内卿。

新古今和歌集の撰者の一人。

藤原定家とは従兄弟であり友人。


⚪︎現代語訳

「楢の」木の葉が風にそよぐ上賀茂神社を流れる「ならの」小川の夕暮れは、もう秋のような風情がしているけれど、この「夏越しの祓」をしていることが、まだ夏である証拠なのだ。



まだまだ暑い日が続きますね。

頑張って夏を乗り切りながら、

夏を満喫しましょう。


今日はこの辺りで。

ありがとうございました。

ではまた、次回。

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